出走馬の“ローテーション”について


この記事では、競馬予想における“ローテーション”について考えていきたいと思います。

ローテーションとは?

競走馬には「ローテーション」というものがあります。これは各馬が出走する間隔のことで、たとえば「月1のローテーション」だと、1ヵ月に一度の割合で出走している馬のことを指します。競走馬の疲労の度合いを考慮し、回復が早い馬は3週間に一度のローテーションの場合もありますし、逆に一度レースに出走すると大きく疲弊してしまう馬などは、2~3ヵ月に一度のローテーションだったりもします。
また、体も元気で好調期間に入っているような場合は、連闘(2週連続で出走)するということもあります。この連闘馬については、馬券を買う場合にも検討が必要だという説があり、「厩舎側が極めて好調だと判断して連闘させているのだから高確率で好走するはず」ということで高く評価するトラックマンも少なくありません。

また、競争馬が必ずしもそれぞれの理想のローテーションで出走することができているかというと、そうでもありません。なぜなら、同一のレースへの出走を希望している馬が多い場合、その可否は抽選によって決まるからです。つまり、陣営が「この馬をこのレースに出走させたい」と思っていても、抽選に外れてしまったら、その次週のレースなどに再登録するしかないのです。その結果、理想のローテーション通りに使うことができず、ピークだった体調が下降した状態での出走となってしまう…というケースも珍しくありません。こういった例はJRAのレースでよく見られる傾向で、特別レースでは、出走登録の段階で50頭を超えていることも稀にあります。

ローテーションの重要性

では、ローテーションという要素は競馬予想の際にどのくらい重視するべきなのでしょうか?
競馬の出走馬というのは大変多く、1日の全レースの中から「理想のローテで体調に不備なく出走できている馬」をすべて探し出すことは容易ではありません。しかし全頭とはいかなくとも、やはり人気馬については体調が「万全」なのか「8分~5分程度の仕上がり途上」なのか、ぐらいは大まかに把握しておかなければならないでしょう。
競馬専門紙やスポーツ紙の記者は、人気馬の取材にはより力を入れていますので、明らかに出走ローテーションのおかしい馬や調教不足の馬についてはしっかり見抜いていきます。たとえばGⅠ馬でありながら、本番への叩き台と見られるようなレースへの出走で、調教でも早い時計を一度も出していないような場合には「狙いは次走か。」などと寸評に書いてくれたりするものです。従って、明らかに実績上位の馬が◎ではなく▲や△の評価にとどまっている場合、理想のローテーションではなかったり、事前の調教不足など何らかの不安要素があると考えて間違いありません。

ディープインパクトのように最初から最後までほぼ無敗で終える馬などほとんど存在しません。大半の馬は、好走と凡走を繰り返しながらその競走馬生涯を送ります。どんな馬にも、理想のローテーションで体調万全の出走と、まだ仕上がり途上での出走が必ずあるものなので、そこを見抜くことが馬券で好成績を上げるカギになってきます。
狙っておもしろいのは、「8分程度の仕上がり」でありながら「今回のメンバーなら仕上がり途上でもなんとか」という表現で高評価されているとき。このような場合、その馬は「他馬との力量差が圧倒的である」と判断されているわけですが、いざ走ってみると差はほとんどなく、その人気馬は着外に敗れた…といったことは過去に何度も起こっています。こういったレースでは、この馬を馬券から外してみるのもおもしろいかもしれません。

「叩き台」かどうかの判断

その出走がその馬にとって、次走以降の“本チャン”レースへの「叩き台」なのか?これがある程度わかれば馬券の検討が少しラクになるわけですが、この判断については簡単な場合とそうでない場合があります。
わかりやすいのは、GⅠの前のステップレースです。秋のGⅠシリーズでたとえると、東京競馬場で行われる天皇賞のステップレースとして、その3週間前に同じ東京競馬場で開催される毎日王冠が有名です。毎日王冠は芝1800mなので天皇賞より200m短いですが、天皇賞制覇を狙う馬にとって足慣らしのレースとして古くから定着しています。
このようなステップレースに馬を出走させる意図としては、休養を挟んでいた馬にレース勘を取り戻させ、闘争心を呼び起こすことや、調教だけで絞り切れない馬体を引き締めることなどがあるので、極端な話、このステップレースでは勝ってはいけないのです。あくまで陣営の最終目的はG1を制覇すること。毎日王冠などのステップレースは、本番に向けて手応えが掴めればそれでいいのです。
もちろん、何が起こるかわからない競馬ですので「天皇賞への仕上げ途上のつもりが、毎日王冠で勝ってしまった」というパターンもありますが…本番で良い結果が見込めそうな馬には、前哨戦の段階では無理な早仕掛けや強引に勝ちに行くレースはさせないもので、やや余力を残した状態でレースを終えることが多いです。

一方、少し違った目的で毎日王冠のようなステップレースに挑んでくる馬もいます。それは、夏場に力をつけた上がり馬です。夏競馬の期間に重賞を連覇するなど、急速に力をつけてくる馬もいるのです。このタイプの馬は、春のGⅠ戦線には参戦していない場合が多く、秋のGⅠ出走が力試しの一戦となるわけですが、この場合は夏場の勢いをそのままにステップレースへ出走してくるケースもありますので、ローテーションも普通の馬とは随分違ったりします。要するに「、調子が良いうちにどんどんレースに出走させて稼いでしまおう」という魂胆です。このような場合があるので、無理なローテーションを組んで出てきた馬なのか、そうではなく狙ってあえての出走なのかは、判断が難しいところです。

早熟型・晩成型などの成長タイプによってローテーションに違いはある?

競走馬には早熟型と晩成型があり、早熟型はデビュー早々から2歳の重賞レースで好走するなど、すぐに頭角を現すタイプです。このタイプは、デビューした夏の新潟・小倉・函館・札幌の2歳重賞を勝ったり、秋の阪神・中山・東京・京都でも好走し、暮れの2歳チャンピオン戦である阪神ジュベナイルフィリーズや朝日杯フューチュリティステークスで上位人気になったりします。
デビューから間もない2歳戦では、各陣営もかなり余裕を持ったローテーションで各馬を出走させるものです。2歳馬はまだ体質もひ弱く、古馬のように連闘でさせると故障などのリスクも懸念されるので慎重に扱われることが多いです。1レース走らせて脚部不安などの兆候が見られた場合などは、2走目まで3~4ヵ月の期間を空けさせるパターンもよくあります。ただし、このような段階で「この馬は間違いなく早熟馬で、古馬になったら成長が止まる」などという判断は基本的にできません。デビュー直後に好走を続け、一旦は低迷するものの、ふたたび盛り返してある程度のクラスにまで出世した、という馬もいます。つまり早熟型とは、「結果論」でしか判断できないものとも言えます。2歳の10月に重賞を勝ってから数レース走らせたがいずれも凡走し3歳の秋には引退した、というような状況になって初めて「この馬は早熟型だった」と語ることができるのです。
他にもさまざまなケースがあり、2歳重賞を勝ってから1年ほど低迷し、早熟型で終わったと思われていた馬がダートに矛先を変えて蘇った、なんて例もあります。このような場合、陣営はいろんな可能性を探ってローテーションや調教方法、出走させるレース条件を模索していき、その馬の最適な使い方を見つけ出すのです。

ローテーションからその馬の目標レースを探る

休養明けほど好走する馬と、そうでない馬がいます。この休養明けの馬を狙うことができるかどうかで、馬券成績に大きな影響を与えます。古馬の場合は、新聞の馬柱に過去の休養明け初戦の成績が記載されていますので忘れずにチェックしましょう。
休養明けにいきなり強い馬とそうでない馬、この差はなぜ生まれるのでしょうか?これは、個々の馬のタイプや性格によるものです。いくら調教で好時計を連発したとしても、やはり実際に他馬と一緒に走る本番のレースは調教とは違うもので、休養でレース勘が鈍っているため成績が揮わないという馬もいますし、一方で調教では目立った時計は出していないにもかかわらず、レースでは好走するという馬もいます。後者は「本気にならないと走らない」タイプの馬であるとも言え、調教時はなかなか真剣に走らないのです。
休養明けの馬についての取捨は、その馬にとって「今回が狙い頃なのかそうでないのか」を見極める必要があります。前述のGⅠのステップレースのような例だと、過去のデータが豊富に揃っている馬が出走してくるので判断材料も多いですが、1~2勝クラスのレースともなると狙い頃か否かの判断はなかなか難しくなるので、各馬にとって得意な距離やコース条件であるかをよく見て、慎重に判断したいものです。
たとえば休み明けでダート1200mに出る馬で、過去の好走例は1400mに多いとしたら、今回は叩き台のレースである可能性が十分にあります。また、調教で早い時計を出していなかったり、鞍上が乗りなれていない騎手だったりと、何かと休養前の好走時とは違っている様子だと、より叩き台である可能性が高いでしょう。そして今回のレースの3週間後に同じクラスのダート1400mのレースがあるとして、その馬が過去に3週間のローテーションを組んで好走していることが多い馬だったとしたら、狙いは次走の可能性が極めて高いということが見抜けます。

休養明けが最大パフォーマンスの馬と徐々に調子を上げていく馬がいる

休養明けに最大のパフォーマンスを発揮するタイプの馬は、故障を抱えている場合も少なくありません。要するに、故障を抱えた馬はいつそれが再発するか分からないため、出走するときは毎回万全の調整で臨んでくるのです。従って、このようなタイプの馬には「叩き台のレース」という概念はありません。調整をする上で一番気を付けなければいけないのが「故障をせずに競走馬生涯を終える」ことなので、十二分に無理のないローテーションを組み、レース出走の際は常にメイチの仕上げが欠かせません。
稀に、このタイプの馬が妙にローテ間隔を詰めて出走してくることがあります。「今回はレース後比較的元気だったので間隔を詰めて使う」といったような陣営からのコメントがあったりしますが、過去に経験のないローテーションでの出走は疑ってかかったほうがいいかもしれません。

多くの馬は、休養後は何走か叩き台のような感じでレースに出ます。1~2勝クラスは毎週レースが組まれていますので、何走か出しながら体調を上げていくということが可能です。この場合は、ファンとしても個々の馬の良化度合いがレース結果で目に見えてわかるので、馬券の参考にもしやすいです。
たとえば使い詰めのA馬と休み明け3走目のB馬がいて、両馬が前走でも着順にほぼ差がなかったようなとき、今回は上がり目から考えて狙いはB馬ということになります。必ずしもそうとは言い切れませんが、やはり休養してリフレッシュした馬が徐々に良化してくる可能性のほうが高いので、体調の上がり目という点にも考慮して馬を見るべきでしょう。

馬券の参考になるファクターは実にたくさんあり、その中で“ローテーション分析”も効果的なものの一つであることは間違いありません。「連闘馬」は体調がいいという何よりの証拠ですので狙って損はないでしょうし、実力のある馬でも、明らかに今回は本チャンではないと判断できる場合は思い切って馬券から外すことも検討する必要があります。
すべての馬の理想のローテーションを把握することは困難ですが、自分が気になっている馬の過去のローテーションをよく知れば、その馬が好走しやすいお決まりのパターンなどが分かってきて、これが時には強力な判断材料となり得ます。馬の力量が横並びのレース(地方競馬に多い)では特に、体調の上がり目・下がり目という要素もとても重要です。競馬予想において、ローテーション分析という視点は常に持っておきたいものです。

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